実例から学ぶ電子カルテ活用 FileMakerで電カルを使いこなす
実例から学ぶ電子カルテ活用
【編集・執筆】
岡垣篤彦(国立病院機構大阪医療センター医療情報部長)
【執筆協力】
富田宏昭(1987 年生まれ。FileMaker とオープンソースデータベース、シェルスクリプトなどを活用したWeb アプリ開発に従事。個人的にオープンソースソフトウェアやFileMakerの記事執筆活動に携わる。)
ISBN978-4-89775-355-3 C-3004
並製B5変型 180頁
2017年5月11日発行
定価 (本体2,400円+税)

●読者対象
☆自分でFileMakerを使ってアプリケーションを作ろうとしている人
☆アプリケーションは作らないけれど、 製作できる会社に注文して、 同様のことを 実現したいと考えている人

本書を推薦します !
「電子カルテがもしもこんな風だったら分かりやすいのに」 の答えがここにある。 スクリーンショットに込められた医療現場のノウハウと、大手ベンダーの電子カルテに命を吹き込むアイデアが満載の一冊。
東京都立広尾病院小児科部長、 経営企画室長
TMUG (Tokyo Macintosh Users Group) 会長
山本康仁

●はじめに
2011年に『医療現場のデータベース活用』という書籍が発売されました。この本は、使いにくい病院情報システムへの対処法を集めたものです。収載されている事例では、それぞれの医療機関で何年にもわたって苦労して作られた「ユーザーメードシステム」について解説されており、貴重な体験談を集めています。病院情報システムで苦労している医療従事FileMaker ですぐ役に立つアプリケーションを作れると考えて購入したけれど、そういう目的には役に立たずがっかりしたとの書評もありました。

 今回は『医療現場のデータベース活用』の続編として、大阪医療センターという一つの施設に絞ってより詳しく書いてみました。あくまで事例の紹介であり、この本を読んで具体的なアプリケーションがすぐ作れるというわけではありませんが、皆さんが工夫すればこの本に紹介されているアプリケーションと同程度のものは作ることができます。自分でFileMaker を使ってアプリケーションを作ろうとしている人、アプリケーションは作らないけれど製作できる会社に注文して、同様のことを実現したいと考えている人に参考にしていただければと思います。内容を分かりやすくするために、本書の一部に前著と若干重複する部分をいれていますことをお断りしておきます。

 他の施設の事例と同様に、大阪医療センターのシステムも診療現場の人々のノウハウの集積であり、何年にもわたって苦労して開発した人々の仕事の成果でいわば小さな発明工夫の集合体ですので、著作権として保護されるべきものですし、特許を取得している部分もありますが、いろいろな医療機関で苦労されている方々の参考になればとの考えで、できるだけ情報提供を試みたつもりです。特許を取得している部分以外の、この本に記載したソフトウエアのデザインについては読者の方が今後同様の仕組みを製作されることをまったく制限するものではありませんが、この本に記載されている情報をもとに同様の仕組みを作成したにもかかわらず、先発の権利を主張することや、その意匠について代価を得ることは避けてください。ここに書かれているものは、すべて完全に動いて業務に使っているシステムであり、そのシステムを動かして得られたデータです。ある程度、病院情報システムの知識があり、FileMaker あるいは類似の機能のソフトウエアを使用すれば誰 でも作れる仕組みですので、読者の今後の参考になれば幸いです。

 最後に、本書の執筆にあたってはFileMaker、IT に造詣の深い富田宏昭さんに多大なる協力をいただきました。あらためて御礼申し上げます。

岡垣篤彦
国立病院機構 大阪医療センター
■ 目次 ■
【基本編】 FileMaker Proとベンダー製システムを用いた大阪医療センターの病院情報システム
1.病院情報システムの弱点
2.開発ストーリー
3.公認電子カルテへ
4.大阪医療センター方式の電子カルテの仕組み
5.FileMakerをユーザーインターフェースに使用する電子カルテ
6.FileMakerカルテの評価、診療の質の向上
7.電子カルテの記載に必要な項目と世界規格
8.電子カルテ参照系
9.電子カルテの技術を使った研究
10.病院情報システムを使いやすくするには
11.ユーザーメードシステムに必要な工夫
12.今後の病院情報システム

ユーザーメードシステムのガイドライン(抜粋)
附表 紙カルテ、ロールペーパー型、カード型電子カルテの違い

【実践編】 病院システムとFileMakerの連携
1.CSVを使用した連携
2.XMLを使用した連携
3.ODBCを使用した連携
4.画像を使用した連携
5.URLを使用した連携
6.HTMLを使用した連携