埼玉医科大学 超人気 健康セミナーシリーズ
同大学が10年以上にわたり定期的に開催している市民公開講座の内容を再編集した書籍シリーズです。
がん治療を苦痛なく続けるための支持・緩和医療
こころとからだを楽にして自分らしさをとりもどす
ISBN:978-4-89775-375-1
定価1,650円(本体1,500円+税10%)
髙橋孝郎・小島真奈美・藤堂真紀・加藤眞吾・大西秀樹
判型:四六判
2019年1月18日発売
これまでのイメージを一新する,5人の専門家によるがん緩和医療の最新ガイド。
「がんの治療は痛くて当たり前」,「緩和医療は,がんを治す治療をあきらめて受けるもの」,そう思われた時代がありました。ところが今では,がんと診断されたらすぐに緩和医療や支持医療を受けることが当然になってきています。
早いうちから緩和医療を行うことで,抗がん剤の副作用を軽くし,がんによる様々な症状を和らげる。するととても楽になり,QOLが上がって,うつや不安が減り,そして寿命にさえも影響することがあるのです。
本書では,手術,抗がん剤,放射線治療に続く“第4の治療”ともよばれる緩和医療について,第一線で活躍する5人の専門家が,わかりやすく詳しく説明します。
日本人の2人に1人ががんになる時代。恐れずにがんと向き合うために,私たち全員が知っておきたい知識が満載です。
■ 目次 ■
- はじめに
- 第一章 がん治療中から始める支持・緩和医療
- <がん治療はつらい?>
- がん治療による「全人的苦痛」
- がん緩和ケアは,終末期だけのものではない
- <支持・緩和医療は第4のがん治療>
- がん治療をスムーズに進める
- なぜ支持医療や緩和医療ががん治療に効果的なのか
- がん治療を成功させるには
- <がん治療はつらい?>
- 第二章 アピアランスケア—治療中の外見の変化に対応する方法—
- <がん患者さんの外見のケア>
- がん治療による外見の変化とは?
- 脱毛に備えて髪は短くカット
- まゆ毛がなくなってしまったら?
- 爪障害が起こったら
- シミ対策には規則正しい生活を
- <アピアランスケアのQ&A>
- シャンプーは毎日しないほうがいい?
- ジェルネイルをしたいのですが・・・
- ひげはどのように剃ったらいい?
- 身体の洗い方は?
- <がん患者さんの外見のケア>
- 第三章 抗がん薬治療を支える薬剤師の役割—あなたに伝えたいこと—
- <「がん専門薬剤師」という薬剤師がいます>
- 抗がん薬治療に対する不安をサポート
- 個別指導が大切
- <治療への関わり方>
- 副作用の口内炎に悩んだ患者さん
- 治療に対する満足度も高くなる
- <「がん専門薬剤師」という薬剤師がいます>
- 第四章 緩和医療としての放射線治療
- <がんのつらい症状を緩和>
- がん病巣に高エネルギーのX線をあてて治療
- 健康寿命の延長を目指す
- <治療の実際>
- 骨転移:安静にしていてもよくならない
- 脊髄圧迫:寝たきりになることも
- 脳転移:頭痛やけいれん発作が出ることも
- 臓器の圧迫症状の緩和
- <がんのつらい症状を緩和>
- 第五章 がん治療中のつらい気持ちのサポート
- <がん患者さんの心を診る>
- 半数近くがうつ状態に
- 日はまた昇る
- 精神症状への対応が必要な理由
- <患者さんのつらい気持ちをサポートする>
- つらい気持ちを抱えるがん患者さんの見つけ方
- 気持ちの支え方
- がんに負けない—再発がん患者さんに学ぶ—
- 折れた心は再生する
- 家族は「第二の患者」
- 最期まできれいな絵が描けるような人生を
- <がん患者さんの心を診る>
- 埼玉医科大学国際医療センターで支持・緩和医療を受けたい方へ