患者報告アウトカム
(Patient-Reported Outcome:PRO
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厚生労働省科学研究班開発
患者報告アウトカム(Patient-Reported Outcome:PRO)
使用についてのガイダンス集

はじめに

このたび、「厚生労働省科学研究班 患者報告アウトカム(Patient-reported outcome: PRO)使用ガイダンス」を発行できることになり、大変喜ばしく存じます。

ここに含まれるガイダンス集は、厚生労働省の科学研究事業である「臨床研究等ICT基盤構築・人工知能実装研究事業」を構成する3つの研究班の一つである「関連学会の取組と連携したPRO ガイドラインの作成」班の支援で完成されました。本研究班の設立にご尽力いただいた、山口拓洋先生(東北大学)、中島貴子先生(京都大学)、厚生労働省の担当の方々に感謝申し上げます。

本ガイダンス集は、「臨床試験におけるPRO使用ガイダンス」「臨床現場におけるPRO使用ガイダンス」「理解を深めるための参考資料」の3部構成になっています。各部では、それぞれの専門家に最新の情報を、初心者にもわかりやすい形で執筆していただきました。「臨床試験におけるPRO使用ガイダンス」では、ドラフト版に対して患者会、産業界、行政、臨床家、研究者など多方面の方々から貴重なご意見をいただき、修整を加えて最終版としました。執筆者とご意見をいただいた皆様にあらためて厚く御礼を申し上げます。

日本におけるPROを含む健康アウトカム研究の歴史については、「臨床試験におけるPRO使用ガイダンス」の序文の中でも概説させていただいていますが、数多くの先駆者の努力の積み重ねによって現在があり、欧米に大きく後れを取ったとはいえ、ようやくその重要性が日本でも認識されつつあります。

本ガイダンスにまとめた成果は、日本における30余年間の健康アウトカム研究の歴史の通過点にすぎません。これらが、患者中心の、より良い医療の実現への道標となるよう、医療に携わる各ステークホルダーの地道な研究と実践の積み重ねに大きな期待を寄せるところです。

文責:
下妻 晃二郎(厚生労働科学研究事業(臨床研究等ICT基盤構築・人工知能実装研究事業 「関連学会の取組と連携したPRO ガイドラインの作成」班)研究代表者)(立命館大学)

氏名 所属機関・部局・職名 代表、分担、
協力の別
下妻 晃二郎 立命館大学・生命科学部/同大学・総合科学技術研究機構 代表
鈴鴨 よしみ 東北大学大学院・医学系研究科 分担
宮崎 貴久子 京都大学大学院・医学研究科 分担
内藤 真理子 広島大学大学院・医系科学研究科 分担
中島  貴子 京都大学医学部附属病院 分担
(中島班代表)
川口   崇 東京薬科大学・医療実務薬学教室 分担
山口  拓洋 東北大学大学院・医学系研究科 分担
(山口班代表)
齋藤  信也 岡山大学大学院・保健学研究科 分担
兼安  貴子 立命館大学・生命科学部 分担
星野  絵里 立命館大学・総合科学技術研究機構 分担
小嶋  智美 立命館大学・総合科学技術研究機構 分担
堺   琴美 立命館大学・総合科学技術研究機構 分担
白岩   健 国立保健医療科学院・保健医療経済評価研究センター 分担
宮路  天平 東京大学 先端科学技術研究センター 当事者研究分野 協力
森脇  健介 立命館大学・生命科学部/同大学・総合科学技術研究機構 協力